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2006/08/05 12:27 (Sat) - 創作メモ
『ウタゴエ』
「ねー、まだ帰んないのー?」 放課後の教室。俺と彼女しかいないがらんとした室内。窓の外から吹奏楽部が練習する音。いつもの光景。 「んー、もーちょい……」 一日の授業が終わり、大半の生徒が部活にいそしむ時間。帰宅組の俺は、誰もいなくなった教室で宿題をするのが習慣になっている。 「かなりヒマなんですけどー」 「先帰ってりゃいいじゃん。つか清水も宿題やれば?」 ぶつぶつ言いながらも毎回それを待っている彼女――清水にそう言って、俺は視線を手元の宿題に戻す。 家では誘惑が多くて宿題なんかする気にならない。けど成績が下がって小遣いを減らされるのは嫌だから、学校でするようになった。家が近くて仲のよかった清水も自然と一緒に残るようになって、今では見慣れた光景だ。 「あ、川田だ。おーい、川田ぁー」 ぼんやり窓の外を眺めていた清水が、突然身を乗りだした。練習中の吹奏楽部員の中に友達を見付けたらしい。 「……すごいよな、吹奏楽部。全国だって?」 「うん。かっくいーよね」 憧れの眼差しで吹奏楽部の練習風景を見る清水。自分で演奏はしないけど音楽の好きな彼女は、こうして俺の宿題が終わるのを待ちながら吹奏楽部の演奏を聴くのを日課にしている。 確かに全国レベルというだけあって、吹奏楽部の演奏はすごいと思う。だけど俺は、 「……すごいなぁ……」 窓枠に腕を乗せ、目を閉じて演奏に聴き入る清水。 その呟き声、演奏に合わせたハミング。他愛ない会話。 いつもより、他の人がいるときより優しい清水のその声。まるで歌か何かみたいに聴こえるその声が、どんな綺麗な演奏よりも好きで。実際のところ、こうして学校に残っているのも宿題をするためなのかその声を聴きたいからなのか分からないぐらいで。 「清水。終わったけど……どうする?」 「う、えっ、あ……うん」 かなり真剣に聴き入っていたらしく、清水はちょっと慌てたように返事をする。 「もうちょっといる?」 「あー、いいや。また明日もあるし。帰ろ」 へへへ、と彼女は笑う。その声は、やっぱり何かの歌のようで。 その伴奏のように、窓の外で吹奏楽部の奏でる音がした。 ・ ・ ・ どれくらいで「続きを読む」とか出るんだろう……。って事で試し。 ちょうどいいのがなかったのでFRに送ったやつの原文。(笑) ・ ・ ・ ……あぁ、そういう事かー。 ようやく仕組みがわかった……。 そうなんだろうとは思ってたけど、こんなとこにチマっこく置くなリンク。(←1人で納得しても読んでる人意味わかんねーだろ) ん、でもこれ携帯からのときってどうすんだ? …………まだまだ使ってみなきゃ分からんなー; PR COMMENT COMMENT FORM
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